解体工事
株式会社ペガサス
BLOG
2024.06.01
カテゴリ：アスベストまとめ記事
アスベスト定量分析の全知識を完全解説
アスベストは古くから建築材料として使用されてきましたが、人体に有害な物質であることが判明しています。アスベスト除去工事や建物の解体・改修を行う際には、アスベストの含有量を正確に把握することが不可欠です。本ブログでは、アスベストの定量分析について、その目的、方法、費用、依頼の流れ、注意点などを詳しく解説します。安全対策や法令遵守の観点から、アスベスト定量分析に関する知識を深めましょう。
1. アスベスト定量分析とは何か
アスベスト定量分析は、アスベストがどの程度含まれているかを調べる分析方法です。この分析は、アスベストの含有率を正確に把握するために行われます。アスベストは健康に害がある物質であるため、建築物や工作物の解体や改修工事などでアスベストを含む材料が使用されているかどうかを確認する必要があります。
アスベスト定量分析は、定性分析とは異なり、アスベストの含有率を数値で示します。これにより、アスベストの危険性を正確に評価し、適切な対策を講じることが可能となります。
アスベスト定量分析は、以下のような場面で活用されます。
・建築物や工作物の解体や改修工事の際に、アスベストの含有率を把握するために行われます。
・建物の所有者や施工業者が、アスベストの除去や安全対策を行うために必要な情報を得るために利用されます。
・アスベストによる健康被害のリスクを正確に評価するために、労働安全衛生法などの法的要件を満たすために行われます。
アスベスト定量分析は、専門の検査機関によって行われます。検査結果は詳細な報告書として提供され、アスベストの含有率や試料の位置、分析の方法などが記載されます。
アスベスト定量分析は、建物の安全性や健康へのリスク評価に重要な役割を果たすものです。正確な分析結果を得るためには、信頼性の高い検査機関に依頼することが重要です。また、アスベスト定量分析を依頼する際には、費用や流れについても事前に確認し、適切な対策を講じることが求められます。
2. アスベスト定量分析の目的と方法
アスベスト定量分析の目的は、アスベストの含有率を正確に評価することです。定量分析は、アスベストの有無だけでなく、具体的な含有率を測定することができます。以下に、アスベスト定量分析の目的を詳しく説明します。
アスベストの含有率の測定
アスベストの量を正確に測定するために、定量分析が行われます。建材や試料中のアスベストの含有率は、その材料の安全性やアスベスト除去の必要性を判断する上で重要な指標となります。定量分析によって、アスベストの含有率を具体的に数値化することが可能です。
建材の評価
アスベストが含まれている建材の評価や管理には、アスベストの含有率が必要です。定量分析によって、建材がアスベスト規制基準を満たしているかどうかを判定することができます。具体的な含有率の測定結果は、建材の使用や処分において重要な情報となります。
アスベスト除去工事の計画立案
アスベスト除去工事を行う際には、建材内のアスベスト含有量を把握する必要があります。定量分析によって、アスベストの含有量を正確に把握することができますので、除去工事の計画立案に役立ちます。アスベストの含有率を把握することで、必要な除去作業や処理方法を適切に計画することが可能です。
アスベスト定量分析には、以下のような方法が一般的に使用されます。
X線回折分析法: アスベストの種類を特定するために使用されます。X線を試料に照射して、アスベストがどのような反応をするかを調べます。
エアロゾルフィルタ法: アスベスト繊維を空気中に拡散させ、フィルターで捕集して含有量を測定します。
走査型電子顕微鏡（SEM）: 試料表面に電子ビームを照射して、試料中のアスベスト繊維を観察します。繊維の形状や分布を分析することで、含有率を推定します。
これらの方法は、アスベスト定量分析の目的や試料の種類によって適切なものを選択する必要があります。専門知識や技術が必要となる場合もあるため、アスベスト定量分析を行う際には、専門の機関や専門家に依頼することが推奨されます。
3. アスベスト定量分析の費用
アスベストの定量分析には、検体ごとに費用がかかります。一般的な費用は検体ごとに25,000円前後と言われていますが、検体数や定量分析までの組み合わせによって費用は変動します。検体数や定量分析の方法、アスベストの調査・分析業者や条件によっても金額に違いがありますので、事前に問い合わせを行うことをおすすめします。
アスベストの定量分析の費用は以下の要素によって影響を受けます:
検体数: 定量分析のために提供する検体の数に応じて費用が変動します。検体数が多いほど費用も増えますので、事前に必要な検体数を確認しておくことが重要です。
定量分析の方法: X線回折分析法や位相差分散顕微鏡法など、定量分析に使用する方法によって費用が異なります。一般的に、偏光顕微鏡法よりも高額な場合がありますので注意が必要です。
分析業者の選択: アスベストの調査・分析業者によっても費用に違いがあります。業者の信頼性や技術力、経験などを考慮し、費用だけでなく精度や品質にも注目することが重要です。
報告書作成費: 定量分析の結果を報告書にまとめるための費用も含まれる場合があります。報告書の作成には時間と労力がかかるため、追加費用が発生することもあります。
アスベストの定量分析を依頼する際には、費用だけでなく、分析業者の信頼性や詳細な調査内容なども考慮することが重要です。適切な業者を選ぶことで、正確な分析結果と適切な対策や処理が行われ、健康リスクを最小限に抑えることができます。
4. アスベスト定量分析を依頼する際の流れ
アスベストの定量分析を依頼する際には、以下のような手順があります。
依頼書の準備と記入
分析を依頼する分析機関から提供された分析依頼書を準備し、必要事項を記入します。この依頼書には、建材の種類や採取箇所などの詳細な情報が含まれています。
建材の採取
アスベスト分析したい建材を採取します。分析機関ごとに採取量や採取箇所の指示が異なる場合があるため、注意が必要です。建材の採取時にはアスベストの飛散や暴露を防ぐために適切な対策を行う必要があります。
検体の梱包と送付
採取した建材を適切に梱包し、分析機関に送付します。一般的には、チャック付きのビニール袋などに2重包装して送付することが多いです。
分析の実施
分析機関では、採取した建材のアスベスト含有量を定量分析します。定量分析では、建材中のアスベストの含有率を確認するために、専門の機器や方法を用いて詳細な分析を行います。
分析結果の報告書の受け取り
分析機関から分析結果報告書が届きます。報告書には建材のアスベスト含有量や詳細な分析結果が記載されており、依頼主に提供されます。
アスベストの定量分析を依頼する際には、これらの手順に従って分析を進めることが重要です。また、依頼書の記入や検体の採取には注意が必要であり、分析機関とのコミュニケーションも大切です。正確な分析結果を得るために、信頼できる分析機関に依頼することをおすすめします。
5. アスベスト定量分析を依頼する際の注意点
アスベスト定量分析を依頼する際には、以下の注意点に留意することが重要です。これらのポイントを守ることで、正確な分析結果を得ることができ、アスベストに関する懸念を解消することができます。
有資格者がアスベスト分析を実施しているか確認する
アスベストの分析は、専門的な知識と技術を持った有資格者によって行われるべきです。2023年10月1日からは、アスベスト分析を行うためには特定の資格が必要とされます。したがって、アスベスト分析を依頼する際には、分析会社が有資格者を配置しているかを確認することが重要です。
分析結果報告書の信頼性に注目する
アスベスト分析の後には、分析結果報告書が作成されます。この報告書には、アスベストの分析結果や含有状況が記載されています。依頼する前に、分析結果報告書の作成実績や信頼性を確認することが大切です。報告書の作成実績が豊富な会社ほど、信頼性の高い業者と言えます。
アスベストの含有状況を確認する
アスベストの含有状況は、分析結果報告書によって確認することができます。報告書には、6種類のアスベストに関する情報が記載されています。アスベストの含有量はもちろん重要ですが、まずはすべてのアスベストが「含有せず」または「無し」となっているかを確認しましょう。1つでもアスベスト「有り」と記載されている場合は、その建材には石綿が含まれている可能性があります。
料金設定にも注意を払う
アスベスト分析の依頼時には、料金設定にも注意が必要です。適切な料金設定が行われているかを確認しましょう。料金が明確に提示されていない場合や、後から高額な追加料金を請求される可能性がある場合は注意が必要です。低価格でありながらも高品質なサービスを提供している業者を選ぶことが重要です。
報告書の納期を確認する
アスベストの分析結果を早く知りたい場合には、報告書の納期にも注意が必要です。分析完了後すぐに速報を送ってくれる分析機関もありますので、納期の早さも選定の要素となります。依頼する際には、報告書の納期について明確に確認しておきましょう。
これらの注意点を踏まえながら、信頼できる業者にアスベスト定量分析を依頼しましょう。アスベストに関する問題を解決するためには、正確な分析結果が不可欠です。工事を安心して進めるためにも、注意点を把握し、適切な業者を選びましょう。
まとめ
アスベスト定量分析は、建物の安全性や健康リスクを評価する上で重要な役割を果たします。正確な分析結果を得るためには、信頼性の高い検査機関に依頼し、適切な分析方法を選択することが欠かせません。また、アスベスト定量分析を依頼する際には、費用や流れについても事前に確認し、適切な対策を講じることが求められます。アスベストの危険性を正しく理解し、専門家に適切に支援を求めることで、安全な建築物の設計や管理、また健康被害の予防につなげることができるでしょう。
解体工事
株式会社ペガサス
埼玉県所沢市小手指町3-22-1-306
TEL 0120-66-1788
