危険なアスベストから守る!アスベスト除去工事の完全ガイド

古くなった建物の解体やリノベーションの際、アスベストの除去工事は非常に重要な作業となります。アスベストは過去に広く使用されていた建材の一部に含まれており、健康被害のリスクがあるため、適切な処理が求められます。本ブログでは、アスベスト除去工事について、その概要から実際の工事の流れまで詳しく解説していきます。アスベストの危険性やさまざまな除去工法の特徴、補助金制度の情報なども含まれています。建物の安全性を確保し、健康被害を防ぐためにも、アスベスト除去工事に関する知識は欠かせません。

1. アスベスト除去工事とは

アスベスト除去工事は、建物や工作物からアスベストを安全かつ適切に取り除くための作業です。アスベストは、過去に日本で広く使用されていた建材の一部に含まれている繊維状の物質であり、その健康への影響が問題視されました。アスベストの粉塵を吸い込むことにより、肺がんや中皮腫などの重篤な疾患が引き起こされる可能性があります。

アスベスト除去工事には、以下のような特徴があります。

建物の改修や解体時に行われる

アスベスト除去は、建物の改修や解体を行う際に実施されます。建物の一部または全体からアスベストを取り除くことで、作業を行う人々の健康と安全を確保します。

専門的な知識と技術が必要

アスベストの除去作業は危険を伴うため、専門的な知識と技術が必要です。アスベストを取り扱うための特別な措置や作業手順を守りながら、アスベストを効果的かつ安全に除去します。

法規制による規制と監督

アスベストの除去は、国や地方自治体の法律や規制に基づいて行われます。施工計画の提出や施工者への届出、行政機関の監督などが適用されることがあります。

アスベスト除去工事は、アスベストの危険性を最小限に抑えるための大切な作業です。アスベストが含まれる建物の改修や解体を行う際には、必ず専門の業者に相談し、適切な処置を行うことが重要です。

2. アスベストの危険性

アスベストは肉眼では見えないほど細かい繊維を持っており、吸い込まれると人体に影響を及ぼすことが分かっています。WHOの報告によれば、アスベストの繊維は肺線維症(じん肺)や悪性中皮腫の原因となり、肺がんを引き起こす可能性があることが明らかになっています。

アスベストは吸い込んだ後に健康被害が現れるため、その潜伏期間は平均40年とされています。つまり、アスベストによる健康リスクは即座には現れず、長期的な危険性が存在することが分かっています。

アスベストには3つのレベルに分けられる危険性があります。一般的には、数値が低いほど危険レベルも低くなりますが、アスベストの場合はレベル1が最も高い危険レベルを持っていますので、注意が必要です。

具体的にアスベストの危険性を挙げると以下のような特徴があります:

・アスベストの繊維は非常に細かくて目視できないほどであり、飛散しやすい性質があります。
・吸い込まれたアスベストは肺にたまり、長期的な影響を及ぼす可能性があります。
・アスベストの潜伏期間は平均40年であり、健康被害が現れるまでに相応の時間がかかります。
・アスベストは肺がんや中皮腫などの呼吸器系の疾患を引き起こすことが知られています。

アスベストの危険性を理解することは、アスベスト除去工事の重要性を認識する上でも欠かせません。アスベストを含む建物の解体や改修作業を行う際には、適切な知識と対策が必要です。アスベスト除去工事は専門的な知識や特別な対策が必要とされるため、信頼できる専門業者に依頼することが重要です。

3. アスベスト除去工事の種類

アスベスト除去工事には、複数の工法が存在します。以下では、主なアスベスト除去工事の種類について詳しく説明します。

除去工法

除去工法は、アスベスト含有吹き付け材を下地から取り除く安全かつ確実な方法です。この工法には専用の機材が使用され、アスベストを完全に取り除くことができます。除去工法は費用が高額になる傾向がありますが、建物の解体時などに再度アスベストを除去する必要がないため、おすすめの工法です。

封じ込め工法

封じ込め工法は、既存のアスベスト含有吹き付け材の上から溶剤を吹きかけ、アスベストが外部に飛散しないようにする方法です。この工法では、もともと存在していたアスベストが残るため、建物自体を解体する際にはアスベストを除去する必要があります。

囲い込み工法

囲い込み工法は、アスベスト層部分をアスベスト以外の素材で覆い、アスベストを封じ込める方法です。封じ込め工法と同様に、もともと存在していたアスベストが残るため、建物自体を解体する際にはアスベストを除去する必要があります。

剥離工法

剥離工法は、アスベストが含まれた塗材や下地調整材を薬品でやわらかくして取り除く方法です。主にアスベストレベル3の除去作業で使用されます。この工法は薬品によって湿潤化されるため、散水は必要ありません。作業後の処理も比較的簡単ですが、取り残しの可能性がある場合には他の工法と併用する必要があります。

超高圧水工法

超高圧水工法は、アスベストを含む塗材を取り除くために超高圧水を噴射する方法です。この工法はアスベスト含有層を十分に湿潤化するため、アスベストの飛散を抑えることができます。また、水だけを使用しているため、環境への影響も比較的低いと言われています。超高圧水工法は主にアスベストレベル2の除去作業で使用されます。

以上が、主なアスベスト除去工事の種類です。アスベスト除去工事は専門的な知識と技術が必要ですので、信頼できる専門業者に依頼することをおすすめします。

4. アスベスト除去工事の流れ

アスベスト除去工事は、計画と手続きを経て実施される一連の作業です。アスベスト除去工事の流れは以下の通りです。

調査/計画届出

工事計画届:アスベスト除去工事の計画を労働基準監督署長に提出します。
特定粉じん排出等作業実施届出書:大気汚染防止法に基づき、都道府県知事等に提出します。
作業届:石綿障害予防規則に基づき、労働基準監督署長に作業開始前に提出します。
※建設リサイクル法の届出も必要な場合があります。

準備工事

看板設置
「事前調査結果」と「解体等作業に関するお知らせ」を掲示します。
石綿作業主任者選任
作業の指揮を行う石綿作業主任者を選任します。
事前清掃
作業場所を清掃し、アスベストの飛散を防止します。
隔離養生
作業場所を隔離し、作業員の安全を確保します。
セキュリティーゾーン(クリーンルーム)設置
アスベスト除去作業専用のエリアを設けます。
機器搬入
負圧除じん装置、ミスト発生器、真空掃除機、エアシャワー、エアレススプレーヤー、デジタル粉塵測定器などの機器を搬入します。

行政検査

立入り検査:適正な措置が講じられているかを確認するための検査を行います。

除去工事

飛散抑制剤散布(湿潤化)
アスベストを湿潤状態にすることで飛散を抑制します。
アスベスト除去
ケレン・ブラシなどを使用してアスベストを除去します。
飛散防止剤吹付け
アスベスト除去後に飛散を防止するための剤を吹付けます。
養生シートの撤去
アスベスト除去が完了した後、養生シートを撤去します。
袋詰め(二重こん包)にし、固化材吹付け後に搬出
アスベスト廃材を二重の袋に詰め、固化材を吹付けて安全に搬出します。

廃棄物搬出処分

運搬・処分
特別管理産業廃棄物として、管理型又は遮断型最終処分場にて廃棄物を運搬・処分します。
特別管理産業廃棄物
委託契約書の締結とマニフェストの交付が必要です。

行政立会検査

廃棄物搬出処分後に行政立会検査が行われます。

事後処理

最終的な清掃作業を行います。

アスベスト除去工事は、安全に実施するために法令に基づく手続きが必要です。適切な準備と手順を踏むことで、効果的なアスベストの除去が行えます。

5. アスベスト除去工事の補助金制度

対象となる内容

アスベスト除去工事に関しては、補助金の支給がある場合があります。国では民間建築物に関して補助金制度を設けており、地方公共団体を通じて補助金が支給されます。具体的な対象となる内容は以下のとおりです。

・建築物に施工された吹付けアスベストなどの除去
・建築物の囲い込み
・建築物の封じ込め

対象建築物は吹付けアスベストなどが施工されている建築物であり、対象とする費用内容は所有者などが行うアスベストの除去、封じ込め、または囲い込みに要する費用です。

補助金の補助率

補助金の補助率は最大2/3までですが、具体的な補助率は地方公共団体によって異なります。ただし、地方公共団体の補助額を上限とする範囲内となります。補助金を受けるためには、詳細な条件を確認する必要があります。

確認する必要がある地方公共団体

アスベスト除去工事に関する補助金制度は地方公共団体によって異なるため、補助金を受けるためには近くの地方公共団体に補助制度について確認する必要があります。地方公共団体のウェブサイトや窓口にお問い合わせいただくことが一般的です。

補助金の活用を検討しよう

アスベスト除去工事の負担を軽減するためには、補助金の活用を検討することがおすすめです。補助金制度を利用することで、費用面での負担を軽減することができます。近くの地方公共団体の補助制度を確認して、アスベスト除去工事に取り組む際には補助金の利用を検討しましょう。

まとめ

アスベスト除去工事は健康被害を防ぐために重要な工事ですが、専門的な知識と技術が必要とされ、また費用もかかる課題があります。しかし、国や地方自治体の補助金制度を活用することで、その負担を軽減することができます。アスベスト除去工事を行う際には、まず地域の補助金制度を確認し、信頼できる専門業者に依頼することが重要です。アスベストの危険性を理解し、適切な対策を講じることで、建物の安全性を高めることができるでしょう。

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