国土交通省アスベスト建材データベースを完全ガイド!対策と規制もわかる

アスベストは過去に様々な建材に使用されていましたが、その健康被害が指摘されるようになり、現在では適切な取り扱いが求められています。本ブログでは、アスベストの危険性と対策について、国の法令・規制に基づいて説明するとともに、アスベストを含む建材の情報を集約したデータベースについても紹介しています。アスベストによる健康被害を未然に防ぐためにも、この重要な情報を確認しましょう。

1. アスベストの危険性について

アスベスト(石綿)は、建材や工業製品などに広く利用されてきたが、その危険性が明らかになり、取り扱いには十分な注意が必要である。アスベストは、微細な繊維状の物質であり、吸入することによって人体に被害をもたらすことが知られている。

アスベストの危険性は、主に以下のような点で現れる。

1.健康への影響 アスベストを吸入すると、肺や呼吸器に重篤な損傷を与える可能性がある。長期間にわたる暴露や高濃度の吸入により、肺がん、中皮腫(中皮腫)、ぜんそく、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの疾患のリスクが高まる。

2.二次被ばくのリスク アスベストは、取り扱う際の作業や破砕・加工・解体作業などで飛散し、周囲の人々の健康にも影響を及ぼす。建材や工業製品からの飛散により、労働者のみならず、それに触れる家族や近隣住民にも健康被害をもたらす可能性がある。

アスベストは、その微細な繊維状の性質から、気体や粉塵として飛散しやすく、吸入されると体内に取り込まれます。そのため、特定の環境や作業現場での集中的な暴露はもちろん、長期間にわたる低濃度の曝露も健康リスクにつながります。

繊維状のアスベストは、人体内で分解されにくく、肺に長期間留まることがあります。そのため、肺疾患を引き起こす可能性が高まります。また、アスベストにはがんを引き起こす可能性があるという科学的な証拠もあります。

アスベストの危険性を最小限に抑えるためには、適切な対策が求められます。これには、アスベストを使用した建材の適切な取り扱い、適切な防護具の着用、労働環境への注意などが含まれます。

以上がアスベストの危険性についての概要です。次のセクションでは、アスベスト含有建材データベースの概要について説明します。

2. アスベスト含有建材データベースの概要

アスベスト含有建材データベースは、アスベストを含有している建材に関する情報を集約したデータベースです。このデータベースは、日本国内の関係業界団体、建材メーカー、および関連法令に基づいて整備されています。

情報の記載内容

アスベスト含有建材データベースには、以下の情報が記載されています

・アスベスト含有建材の種類
・使用部位
・製造年
・含有率
・製造メーカー

検索機能と情報の絞り込み

データベースの検索機能を使用することで、建物の竣工年や使用部位を指定することで、アスベスト含有建材のリストを絞り込むことができます。このようにして、自身の建物や住宅についてアスベストの有無を確認することができます。

更新頻度と情報の信頼性

データベースは定期的に更新され、新しい情報が追加されます。しかしながら、未整備や情報の不足がある可能性もあります。製造メーカーが廃業していたり、製造時の記録が欠落している場合には、詳細な情報が得られないことがあります。

利用上の留意点

データベースの検索結果は参考情報であり、アスベスト含有建材の存在が確定するわけではありません。また、製造メーカーや製造時の記録が不明な建材については、詳細な情報が提供できない場合があります。

さらに、アスベスト含有率や製造期間については、製造メーカーの申告に基づいており、推定値も含まれている可能性があります。アスベスト含有率や種類が確認できない建材については、「情報なし」と表示されます。

アスベスト含有建材データベースの利用にあたっては、注意と判断が必要です。安全のためには、専門家の助言や建物の調査を行うことが重要です。

3. データベースの活用方法

データベースの検索

データベースの検索機能を利用することで、特定の建材の石綿含有状況を調べることができます。建材の名称やメーカー名、建築物の竣工年や使用部位などを入力して絞り込むことが可能です。検索結果には石綿含有率や石綿の種類が表示されますが、情報がない場合には「情報なし」と表示されます。

データベースの引用

データベースの内容を引用する際は、以下の方法に従って引用してください。

・引用箇所には「国土交通省・経済産業省 石綿(アスベスト)含有建材データベース(2015(平成27)年2月版)」と明記してください。
・引用時には参照時期(例: 2021年10月)を明示してください。

データベースの活用の注意点

データベースを活用する際には、以下の点に留意する必要があります。

未整備情報の存在: データベースは整備されていますが、廃業したメーカーの製品や情報のない建材については、完全な情報整備はできていない場合があります。
検索結果の絞り込みの限界: 検索結果の絞り込みが困難な場合もあるため、追加の情報や相談窓口への問い合わせが必要です。
製造期間について: 製造期間は建材メーカーの記録に基づいていますが、記録がない場合や推定による場合もあります。
表示について: 石綿含有率や種類が確認できない建材に関しては、「情報なし」と表示されます。

データベースの更新

データベースは定期的に更新されます。新たな情報や建材メーカーからの申告がある場合に更新が行われます。過去のバージョンとの変更内容は公表されており、詳細な変更については相談窓口への問い合わせが可能です。

以上が、「石綿(アスベスト)含有建材データベース」の活用方法の概要です。データベースを活用することで、石綿含有建材に関する情報を正確に把握し、適切な対策を行うことができます。ただし、活用する際には注意点を念頭に置き、正確な情報を引用して活用してください。

アスベスト対策に関する法令・規制

アスベストは、その危険性から日本国内で使用が制限されています。以下に、アスベスト対策に関する主な法令・規制を紹介します。

労働安全衛生法

全衛生法は、労働者の安全と健康を保護するための法律です。この法律では、アスベストを含む有害な物質にさらされる労働環境を規制し、労働者の健康を守るための措置を講じることが求められています。

石綿障害予防規則

石綿障害予防規則は、アスベストによる健康被害を予防するための規制を定めるものです。この規則では、アスベスト作業主任者の任命やアスベスト作業における保護具の着用など、安全な作業環境の確保を求めています。

大気汚染防止法

大気汚染防止法は、大気中の汚染物質の排出や散布を規制する法律です。アスベストは粉じん状になって飛散することがあり、周囲の空気を汚染する恐れがあります。このため、アスベストを取り扱う場合は、大気汚染防止法に基づいた対策を講じる必要があります。

廃棄物の処理及び清掃等に関する法律

廃棄物の処理及び清掃等に関する法律では、アスベスト含有物質の適切な処理方法や廃棄物の管理について定められています。アスベストは環境への影響や健康被害を引き起こす恐れがあるため、法律で適切な処理が求められています。

これらの法令・規制は、アスベストによる健康被害を最小限に抑えるために非常に重要です。アスベストを取り扱う場合には、これらの法令・規制を遵守し、適切な対策を講じることが求められます。労働環境の安全と健康を守るために、アスベスト対策には十分な注意が必要です。

5. アスベスト飛散防止対策の実際

アスベスト飛散の防止は、建材を取り扱う際や解体工事を行う際に、労働安全衛生法や大気汚染防止法などの関連法令を遵守し、飛散防止対策を講じることが求められます。

以下に、アスベスト飛散防止対策の実際をご紹介します。

石綿含有建材情報の確認

アスベスト飛散防止のためには、解体工事や建材の取り扱いを行う前に、使用されている建材に石綿が含まれているかどうかを確認することが重要です。しかし、現場で得られる情報や設計図書の保存状況などが十分ではないこともあります。

そこで、国土交通省と経済産業省が共同で構築した「石綿(アスベスト)含有建材データベース」を活用することが推奨されています。このデータベースには、建材メーカーが過去に製造した石綿含有建材の情報がまとめられており、建設事業者や解体事業者、住宅・建築物所有者などが簡便に把握することができます。

アスベスト飛散防止の具体的な対策

アスベスト飛散防止のためには、以下の対策を講じることが必要です。

a) 事前の調査と計画
解体工事や建材の取り扱いを行う前に、事前の調査を行い、アスベストの有無を確認することが重要です。また、それに基づいて適切なアスベスト飛散防止の計画を立てることも大切です。

b)飛散防止対策の具体的な実施
具体的な飛散防止対策としては、以下の項目が挙げられます。

・アスベストを含む建材の除去や交換を専門業者に依頼する。
・アスベストを含む部分をしっかりと湿らせ、飛散を防ぐ。
・高圧水を使用してアスベストを取り除く。
・専用の保護具を着用し、作業員の安全を確保する。

c) 飛散防止対策の管理と報告
飛散防止対策の実施状況は、適切に管理し報告することも重要です。これにより、アスベスト飛散のリスクを最小限に抑えることができます。

まとめ

アスベスト飛散の防止は、労働安全衛生法や大気汚染防止法などの関連法令を遵守し、飛散防止対策を講じることが求められます。石綿含有建材情報を確認し、事前の調査と計画を立てることで、アスベスト飛散を防止することができます。具体的な対策の実施や管理と報告も重要な要素です。
アスベストは過去に建材や工業製品に広く使用されてきましたが、その危険性が明らかになり、現在では適切な対策が求められています。アスベスト含有建材データベースの活用や、関連法令の遵守、適切な飛散防止対策の実施が重要です。アスベストによる健康被害を最小限に抑えるためには、建材の取り扱いや解体工事の際に、十分な注意と専門家の指導を得ることが不可欠です。アスベストの危険性を理解し、法令に基づいた適切な対策を講じることで、より安全な環境を実現できるでしょう。

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