コンクリートの危険な秘密 - アスベスト含有材料の衝撃的実態

アスベスト問題は近年非常に重要な課題となっており、特に建築物や建材におけるアスベストの存在が大きな懸念となっています。コンクリートブロックやその塗装、さらには再生砕石など、身近な材料にもアスベストが混入している可能性があることが分かってきました。このブログでは、これらの問題について詳しく解説し、アスベストの危険性と対策について理解を深めていきます。

コンクリート

1. コンクリートブロックにアスベストが含まれるのか

コンクリートブロック自体には、アスベストは一切含まれていないことが科学的に確認されています。コンクリートブロックは主にセメントと骨材(砂や砂利)を用いて製造されており、その製造プロセスにアスベストが使用されることはありません。

コンクリートブロックの製造方法

コンクリートブロックは、セメントと骨材を混ぜ合わせたものを振動処理して圧縮し、固化させることで作られます。これにおいては、アスベストは全く関与していないため、コンクリートブロック自体がアスベストを含むことはないと言えます。

アスベストの使用を考慮した部材

コンクリートブロックで構築されるブロック塀には、一般的にモルタルや鉄筋が使われますが、これらの材料においてもアスベストは含まれていません。そのため、全体としてブロック塀がアスベストを含む可能性は非常に低いと考えられています。

アスベストに対する誤解

アスベストはその優れた断熱性や耐火性から、以前は建材として広く使用されていましたが、コンクリートブロックに関しては、アスベストの用途は全くありません。安全性の高い材料として使用できると考えられています。

注意すべき点

ただし、注意が必要なのは、コンクリートブロックに施される塗装や仕上げです。過去には一部の塗料にアスベストが含まれているものもあったため、ブロックに塗装や加工が行われている場合は、その成分を確認しておくことが重要です。

2. 建築物でアスベストが使われてきた場所

アスベストは、その優れた特性によって歴史的に多くの建築物に利用されてきました。このセクションでは、アスベストが具体的にどのような場所で使われたのかについて詳しく見ていきます。

吹き付けアスベストの導入

多くの鉄骨構造の建物において、アスベストは吹き付け加工されていました。特にビルの支柱や梁には、耐火材として吹きつけられることが一般的で、音の吸収や熱の断熱を目的として利用されました。そのため、学校や体育館、工場などの天井や壁にもよく見られる施工方法でした。

アスベスト保温材の使用目的

アスベストで作られた保温材は、主に保温が求められる設備に幅広く使われていました。例えば、ボイラー室や各種機械室、さらにはプラント内の配管や鋼材周辺にもアスベストを含む保温材が巻かれており、熱の損失を防止する役割を果たしていました。

アスベスト成形板の機能

アスベスト成形板は、建物の外装、特に屋根や外壁において重要な役割を担っていました。波状や平板の石綿スレートは、防火性や耐水性が優れており、長期間にわたってさまざまな建物で使用されていました。これらの成形板は、建物の耐久性を向上させるために不可欠な材料となっていました。

建材の製造工程におけるアスベストの活用

さらに、アスベストは建材の製造プロセスにおいても利用されていました。接着剤や塗料、シーリング材にはアスベストが配合されることが多く、これにより施工現場での信頼性が向上しました。特に、陸屋根や勾配屋根の防水工事では、アスベストを含む製品が頻繁に使用されていました。

アスベストの多岐にわたる利用領域

このように、アスベストはその独自の耐火性や断熱性を活かして、建物のさまざまな部位で用いられていました。特に昭和中期から昭和末期にかけて建設された建物には、アスベスト含有材料が顕著に見られます。これに伴い、今後はこれらの建材についての慎重な見直しや点検が必要になるでしょう。アスベストの使用履歴を理解することは、大変重要な課題です。

3. コンクリートブロックへの塗料にアスベスト混入の可能性

コンクリートブロックそのものには通常アスベストは含まれないものの、注意を要するのは塗料や仕上げ材の部分です。特に、過去の時期に製造された塗料にはアスベストが含まれているリスクがあり、古い建材には特段の注意を払う必要があります。

アスベストを含む塗料の歴史

1960年代から2005年にかけて流通していた塗料の中には、アスベストの成分が含まれているものが存在します。この期間に施工された建物やコンクリートブロック塀などでは、アスベストを含む塗料が使用されている可能性があるため、適切な確認を行うことが肝心です。

塗装の確認が不可欠

もしコンクリートブロックが過去に塗装されている場合、その塗料がアスベストを含むかどうかを確認することは非常に重要です。特に、追加で塗装やリフォームを行う場合、アスベストを含む可能性のある材料が使用されているかもしれないため、専門家による検査が求められます。

特にリスクのある塗料

注意が必要なのは、耐火性や断熱性に優れた性質を持つ塗料で、これにはアスベストが使われていることがあります。これらの塗料は過去の建築基準に基づいて使用されており、建物の築年数に応じて徹底した確認策が不可欠です。

ここまでのまとめ

コンクリートブロック自体にはアスベストが含まれていないことが多いですが、塗料にはその混入のリスクがあります。そのため古い建物のブロックを扱う際には、十分な注意が必要です。専門業者による検査を行うことで、潜在的なリスクを未然に防ぐことが可能です。

4. 再生砕石へのアスベスト建材混入の実態

再生砕石は、解体された建築物のコンクリートやアスファルト廃材を破砕して作られるリサイクル材として、道路や駐車場の路盤材として広く使用されています。しかし、その中にアスベストを含む建材が混入している可能性があることが報告されています。以下に、再生砕石へのアスベスト建材混入の実態を詳しく見ていきます。

市民団体による調査結果

市民団体が実施した全国的な調査では、再生砕石が敷設された345ヶ所のうち、なんと343ヶ所でアスベスト含有建材が検出されました。この結果は、「再生砕石どこにでもアスベストが存在する」という警告を発するものであり、混入の実態を浮き彫りにしました。検出されたアスベスト関連素材には、スレート建材や石綿水道管などが含まれており、その多様性が問題の深刻さを物語っています。

レベル3建材の特性

再生砕石に含まれるアスベスト建材は、主にレベル3に分類されるものです。これらの建材は、比較的飛散性が少ないとされますが、破砕工程によってアスベスト繊維が飛散するリスクが高まることが指摘されています。具体的には、レベル3建材はアスベスト繊維がセメントなどの材料と混合されて固められていますが、解体作業や破砕の際には、これが崩れ、アスベストが露出する可能性があります。

国の対応と調査実施

再生砕石のアスベスト混入問題が報じられた後、国は関連省庁の三省合同でこの問題に対処するための通知を出しました。これにより、全国の自治体や関連企業に対して、アスベスト建材の混入防止策の徹底や、解体現場への立ち入り検査が推奨されました。実施された検査によると、4,350の破砕施設の中で不適正な事例はわずか1.2%に留まっていたものの、その調査の適正性には疑問が残っています。

粉砕過程におけるリスク

再生砕石製造時の粉砕工程では、アスベストを含む建材が細かく砕かれるため、表面積が増加し、アスベスト繊維がより多く露出することとなります。特に、破砕した再生砕石から土壌中にアスベスト繊維が検出された事例も報告されており、周囲の環境への影響が懸念されています。

結論としての認識

再生砕石には、金属やコンクリートの塊と共にアスベスト含有建材も含まれていることが明らかになっています。これは、道路建設や公園整備など、公共の場でも無視できない問題であり、さらなる調査と厳格な規制が求められる状況です。社会全体での意識向上が、今後のリスク低減につながる可能性が高いといえるでしょう。

5. アスベスト建材の飛散リスク

アスベストを含む建材は、使用されている環境によっては、非常に高い飛散リスクを伴います。特に解体作業や改修作業では、そのリスクがさらに増加します。このセクションでは、アスベスト建材の飛散リスクについて詳しく見ていきます。

解体時の飛散リスク

建物の解体や改修作業において、アスベスト含有建材は破砕されることが多く、その過程でアスベスト繊維が空気中に飛散します。解体作業が手作業で行われない場合、大量のアスベスト繊維が一度に飛散する可能性があります。特に、レベル3とされる建材も破砕時にアスベストが飛散することがあり、専門的な手法が求められます。アスベストの飛散が確認された実験結果も多く、数千本のアスベスト繊維が空気中に放出されることがあるため、注意が必要です。

粉砕とアスベスト繊維の露出

破砕によりアスベスト含有建材が細かく粉砕されると、その表面積が大幅に増加し、アスベスト繊維が露出することになります。粉砕された細かい粒子の中では、アスベスト繊維が剥離しやすくなり、これがさらなる飛散を引き起こす要因となります。アスベスト粉塵が飛散すると、それを吸い込む危険性が高まります。特に、粉砕処理においては、適切な安全対策が不可欠です。

土壌中でのアスベストの発見

また、アスベスト含有建材が解体された後、その破片や粉塵が土壌に沈着することもあります。この土壌からアスベスト繊維が検出されるケースが報告されており、地下に埋まったアスベストが雨水や風などの影響で再び空気中に飛散するリスクがあります。結果として、土壌中にアスベストが含まれる場合、その場所を通行する人々にとっても健康リスクが増大します。

費用対効果と安全対策

アスベストに関連するリスクは、長期的な健康影響として顕在化することがあるため、早期の検査と適切な対策が重要です。特に、アスベスト含有建材の解体作業を行う場合は、専門業者に依頼することが推奨されます。専門業者による定性分析や定量分析を通じて、アスベストが含まれているかどうか、またその含有率を確認することが可能です。

安全な作業環境を確保するためには、飛沫が発生する可能性を最小限に抑える効果的なプロセスが必要です。適切な防護具の着用や、作業エリアの封鎖などは、飛散リスクを低減するために重要な措置となります。

まとめ

コンクリートブロック自体にはアスベストは含まれていませんが、過去に使用された塗料やアスベスト含有建材の混入など、アスベストに関する問題は依然として存在しています。特に、建物の解体や改修作業時にはアスベスト繊維が飛散するリスクが高まるため、専門家による事前調査と適切な安全対策が不可欠です。一方で、再生砕石の製造過程でもアスベスト混入が問題視されており、公共の場所でも注意が必要とされています。アスベストに関する認識を深め、長期的な健康影響を最小限に抑えるためには、社会全体での取り組みが重要だと言えるでしょう。

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