アスベストの危険性とその歴史|いつから問題視され始めたのか?

アスベストの危険性について、一度は耳にしたことがあるでしょう。
建材や断熱材として広く使用されていたアスベストが、実は深刻な健康被害を引き起こす可能性があるという事実に、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
その危険性が問題視され始めた背景や、その影響についての知識が不足していると、適切な対応が難しくなります。

この記事では、アスベストに関する正しい情報を提供し、その危険性をしっかりと理解していただけるように解説します。
特に、アスベストの歴史から規制の変遷、そしてアスベストが原因で発症する疾病とその対処法まで、幅広い視点から詳細に説明します。
この情報を理解することで、健康被害から自身や家族を守るための適切な対応が可能となります。

アスベスト問題は一見遠い話題に感じるかもしれませんが、身近なところにも潜んでいる危険性を理解することは重要です。
この記事を読み進めることで、アスベストの全体像を把握し、そのリスクから身を守るための実践的な知識を得ることができます。

1. アスベストの歴史

アスベストは古代エジプトやローマ時代から利用されていた天然鉱物です。その当時は、火に強くて耐久性が高いことから、布や建材として広く使われていました。例えば、ローマ時代の皇帝たちはアスベスト製のナプキンを使っていたそうです。この布は、火で燃やしても洗浄できるため、非常に便利だったと言われています。

しかし、アスベストの危険性が明らかになり始めたのは20世紀のことです。1920年代に入り、アスベスト工場の労働者たちが次々と肺の病気にかかり、その後の研究でアスベストの粒子が人体に有害であることがわかりました。この発見がきっかけで、アスベストの使用が徐々に制限されるようになりました。

そして、1980年代に入ると、多くの国でアスベストの使用が禁止され、リフォームや解体作業の際には厳密な安全管理が求められるようになりました。日本でも同様に、健康リスクが高いため、法律で規制が強化されています。

紀元前から使われていたアスベスト

アスベストの歴史は驚くほど古く、紀元前から使用されていたことが知られています。古代エジプトのミイラの包幌布にアスベストが使われていたことから、その長い歴史がうかがえます。実際、古代ギリシャの歴史家ヘロドトスも、アスベストを「永遠の布」として記載しています。料理の際にアスベスト製の鍋敷きを使ったり、火の中で洗浄できるテーブルクロスとして利用されていたとも言われています。しかし、そんなアスベストが後に健康に悪影響をもたらすことが分かり、現代ではその使用が厳しく制限されています。古代からの利用があったことには驚きますが、歴史と共にその危険性が明らかになる過程も知っておくと良いでしょう。

19世紀に各地でアスベストを発見

アスベストは19世紀に入ると、科学者や工業関係者によって各地で多く発見されるようになりました。イタリアやカナダなどでは、アスベスト鉱山が見つかり、多くの工業製品に使われるようになりました。イタリアでは、アスベストを使った織物が生産され、カナダではアスベスト採掘が大規模に行われました。建築材料としても非常に優れており、熱や火に強い特性から、安全性を高めるために多くの建物で利用されました。イギリスでは、鉄道の車両や船舶の断熱材としても使われるなど、その用途は多岐に渡り、多くの国で広く普及しました。しかし、その便利さの裏には大きなリスクも潜んでおり、それが問題視されるのはもう少し先の時代になります。

1887年頃から日本へアスベストの輸入がスタート

1887年頃、日本でもアスベストの輸入が始まりました。当初はアスベストが耐火性や絶縁性に優れていることから、多岐にわたる産業で利用されるようになりました。例えば、建築材料として屋根や壁の断熱材に使用されたり、電気配線の絶縁体としても活用されていました。アスベストが非常に効果的であったため、工場や家庭などでも広く使われるようになりました。その結果、短期間で日本国内での需要が急速に増大しました。しかし、アスベストが人体に与える健康リスクがまだ知られていなかったため、その危険性についての意識は全くと言っていいほどありませんでした。このようにして、アスベストは日本の産業発展とともに広まっていったのです。

日本のピークは1970~1990年代

1970~1990年代、アスベスト使用は日本でピークを迎えました。この時期、産業や建築分野で多く利用されたのです。具体的には、建物の断熱材や防音材として使われ、ビルや学校、病院などあらゆる場所で活用されました。この大量使用は、アスベストの特性が求められた時代背景にあります。当時、経済成長が進み、新たな建築物が次々と建設される中で、耐火性や強度が高いアスベストの需要が高まったのです。しかし、この大量使用が後の健康問題を引き起こす一因となりました。アスベストの粉塵を吸い込むことで、健康被害を受けるリスクが高まり、問題が次第に顕在化していったのです。

クボタ・ショックとその影響

2005年に発覚した「クボタ・ショック」は、日本国内でアスベスト問題が大きく注目されるきっかけとなりました。クボタ社は、長年にわたりアスベストを含む製品を製造しており、その結果、従業員や近隣住民に深刻な健康被害が発生しました。例えば、クボタ社の工場周辺では中皮腫というアスベストによる特有のがんが多発していたことが明るみに出ました。この事態を受けて、国も企業もアスベストの危険性に対する認識が急速に高まりました。法律や規制が見直され、アスベストを使用した建材の使用が厳しく制限されるようになりました。結果として、多くの企業がアスベストの除去作業を進める一方で、アスベストを含む製品の輸出入も厳しく管理されるようになったのです。

2. アスベストの危険性

アスベストは耐火性や耐久性に優れているため、かつては建材や断熱材として広く使われていました。しかし、その微細な繊維が問題を引き起こします。例えば、アスベストを含む建材が壊れたり削れたりすると、目に見えないほど細かいアスベスト繊維が空気中に飛散し、それを吸い込んでしまうことがあります。吸い込んだアスベスト繊維は肺の中に刺さり、長期間にわたって肺に留まるため、肺がんや中皮腫といった深刻な健康被害を引き起こすことがあるのです。建物を解体する際には、きちんとした処理方法を知らないと作業者だけでなく、周辺住民にも危険が及びます。アスベストの使用が禁止される前は多くの建築物に使用されていたため、今でも多くの古い建物でアスベストが使われている可能性があります。

アスベストが原因で発症するとされる疾病

アスベストが原因で発症するとされる疾病は数多くあります。代表的なものに、肺がんがあります。この病気は、アスベストの繊維を吸い込んだことで肺に蓄積し、その結果としてがん細胞が増殖するのです。同じように、中皮腫という病気も広く知れ渡っています。これは特に胸膜や腹膜にできやすく、症状が現れるまでに何十年もかかることが多いのが特徴です。例えば、クボタ社の旧従業員がこの中皮腫を発症し、社会的な問題となったことがありました。また、良性の疾病としてアスベスト肺というものも知られています。これは、繊維が肺の組織に沈着してしまい、慢性的に呼吸が苦しくなる病気です。

アスベストとの関連性がある疾病

アスベストは一度体内に入ると取り除くことが非常に難しく、さまざまな健康被害を引き起こすことで知られています。その中でも特に知られているのが、中皮腫というがんの一種です。中皮腫は肺や腹膜、心膜などの表面を覆う細胞ががん化する病気で、アスベストを長期間吸い込むことで発症するリスクが高まります。そのほか、肺がんもアスベストとの関連性が強く、建設現場や工場でアスベストに触れることが多い職業の人々に多く見られます。日常的にアスベストを吸い込むと、肺がん発症の可能性が高まると言われています。注意が必要です。

発症するまでの潜伏期間

アスベストが原因で発症する病気の特徴の一つに、長い潜伏期間があります。アスベストを吸い込むことで体内に溜まった繊維は、炎症や組織の損傷を引き起こすのですが、それが表面化するまでには何十年もかかることが多いです。例えば、中皮腫という病気はアスベストの暴露から発症までに20年以上かかる場合が一般的です。このため、アスベストと病気の関連性が確定するのが遅れることがしばしばあります。過去にアスベストを扱っていた作業環境に長くいた人が、退職後に突然症状が現れることもあります。こうした長い潜伏期間のため、現在でも新たな患者が発見されることがあり、過去の使用に対する十分な注意が求められています。

年々増加する石綿被害者

石綿が健康に及ぼす影響が明らかになるにつれて、石綿関連の疾病に苦しむ被害者が年々増加している状況です。石綿を吸い込むことで起こる肺がんや中皮腫(ちゅうひしゅ)といった病気は、一般的に発症までに長い潜伏期間があるため、過去の暴露が現在になって影響を及ぼしています。例えば、1980年代に建設現場で働いていた人が、30年後になって初めて症状を発症することも珍しくありません。また、家庭内でも石綿製品を取り扱っていた場合、直接的な暴露を受けていなくても二次的な影響を持つケースがあります。石綿の使用が禁止されても、まだ多くの古い建物や製品に残っているため、最新の注意が必要です。

3. アスベストの使用場所

アスベストは、非常に耐熱性や絶縁性に優れた素材として昔から広く使われてきました。たとえば、建物の断熱材や防音材として、特に一昔前には多くの建設現場で使用されました。また、電気製品の中でも高温が発生する部位には欠かせない存在でした。家庭では、たとえばオーブントースターやアイロンの中にもアスベストが使用されていたことがあります。工場や造船所でも、機械のパッキング材やボイラーの断熱材として使われていました。学校の校舎や病院などの公共施設でも見られることがあり、広い範囲で使用されていたのです。さまざまな場所で利用されてきたアスベストですが、その危険性が明らかになるにつれて、徐々に使用が禁止されるようになりました。

アスベストが使用されていた理由

アスベストが広く使用されていたのは、その驚くべき特性にあります。火に強くて燃えないだけでなく、電気にも強い絶縁性を持っています。これが特に20世紀になると、アスベストが建築材料や工業製品に多用される要因となりました。例えば、ビルの断熱材やブレーキパッドに使われ、耐久性と安全性が求められる場所で重宝されました。しかし、この便利な素材が危険な健康リスクを伴うことがわかるまで、しばらく時間がかかったのです。今では多くの国で使用が禁止されていますが、その影響は現在でも続いています。

アスベストが使用されていたとされる場所・物

アスベストはその耐熱性と耐久性から、さまざまな場所や物に使用されてきました。建築材料としては、屋根材や壁材、床材などでよく用いられました。特に昭和時代の日本では、学校や病院、一般住宅などでも広く使用されていたため、多くの人々が日常的に触れる機会がありました。建物以外にも、たとえば自動車のブレーキライニングやクラッチにもアスベストが使われていました。これにより、自動車整備を行う人々もまた、アスベストに無意識のうちに曝露していたのです。最近では、古い建物の解体やリノベーションの際にアスベストの取り扱いが問題となることが多く、慎重な作業が求められています。

4. アスベスト規制の変遷

アスベストの危険性が多くの人に知られるようになると、規制が強化されるようになりました。たとえば、1960年代にはアスベストの労働者において健康被害が報告され始め、各国で規制が導入されました。アメリカでは、1970年代に入り、アスベストの使用が厳しく制限されるようになりました。日本でも1980年代に入ると規制が始まり、2006年には全面的に使用禁止となりました。使用されていた建材や製品の多さから完全な撤去完了には時間がかかりましたが、規制の強化によって新たな被害の発生を防ぐ効果があります。具体的な例として、学校や公共施設で使われていた建材が摘出されるケースもありました。

1971年『特定化学物質等障害予防規則』の制定

1971年に、アスベストの使用に関して大きな転換点が生まれました。それが『特定化学物質等障害予防規則』の制定です。この規則は、アスベストを含む特定の化学物質が人体に与える影響を予防するために作られました。例えば、アスベストが労働者の健康に与える影響が明らかになると、使用や取り扱いに関する基準が厳しく設けられるようになったのです。この規則により、アスベストを扱う現場では防護具の着用が義務付けられ、労働者の安全性が確保されるようになりました。しかし、この規制が導入されるまでには多くの被害者が出てしまったことも事実です。そのため、この規則の制定は、労働環境の改善とともに健康被害の予防の観点からも大変重要な一歩でした。

1972年『労働安全衛生法』の制定

日本では職場の安全と健康を守るために、1972年に『労働安全衛生法』が制定されました。この法律の目的は、労働者が安全で健康な環境で働けるようにすることです。この法律の制定は、特にアスベストのような有害物質に対する規制が強化される契機となりました。例えば、建設業や造船業などで多く使われていたアスベストが問題視され、作業環境の改善や保護具の使用が義務付けられました。このように、『労働安全衛生法』は職場でのアスベスト被害を減少させるための重要な法律として機能しています。法律の制定以降、企業は労働者に対する安全教育を強化し、有害物質に対する適切な対策を講じる義務が生じました。

1975年『特化則』の改正

1975年に改正された『特定化学物質等障害予防規則』、通称「特化則」は、アスベストの使用と取り扱いに関する一大規制となりました。この改正は、アスベストがもたらす健康リスクが明らかになりつつあった背景で行われました。例えば、工場で働く作業員がアスベストを吸い込むことで、石綿肺や中皮腫といった深刻な健康被害を受ける事例が増えていました。こうした状況を受け、1975年の改正では、アスベストを扱う現場での作業環境の監視や、保護具の着用の徹底、そして作業手順の改善が義務付けられるようになりました。この規則改正は、アスベストの危険性を周知し、被害を未然に防ぐための重要な一歩となったのです。

1995年『安全衛生施行令、安全衛生施行規則、特化則』の改正

1995年には、安全衛生施行令、安全衛生施行規則、特化則が大きく改正されました。この改正は、アスベストの危険性が広く認識されるようになったことを受けたもので、労働者の健康を守るための更なる規制強化が図られました。具体的には、アスベストを使用する作業に従事する労働者に対する健康診断の実施が義務付けられました。また、アスベストを含む建材の取り扱いに関しても、厳しい管理基準が設けられ、安全に取り扱うための手順や設備の使用が求められるようになりました。この改正によって、アスベストの被害を未然に防ぐ意識が一層高まり、多くの現場で安全対策が進められるようになりました。

2004年『安全衛生施行令』の改正

2004年の『安全衛生施行令』の改正は、アスベスト問題への対策が大きく進んだ重要な出来事です。この改正により、アスベストの使用が厳しく制限され、取り扱いに関する規則が大幅に強化されました。不適切な取り扱いが原因で健康被害が発生するケースが後を絶たなかったため、より安全な作業環境の確保が求められたのです。例えば、建築現場ではアスベストが含まれた資材の撤去作業に際して、専用の防護服やマスクの着用が義務付けられました。このような具体的な対策が実施されたことで、関係者の健康リスクが大幅に低減されました。施行令の改正を通じて、アスベストによる被害を最小限に抑えるための取り組みが進みました。

2006年『安全衛生施行令』の改正

2006年に実施された『安全衛生施行令』の改正は、アスベストの危険性に対する社会的な認識が大きく変わった時期でした。この改正では、アスベストが使用される建物や製品に対してさらに厳しい規制が導入されました。例えば、改正後はアスベスト含有製品の製造、輸入、使用が原則として禁止され、これにより多くの建設現場や工場でのアスベスト撤去作業が進められるようになりました。

また、この改正により、アスベストを扱う作業者の健康を守るための具体的な対策も講じられました。例えば、アスベストを含む建材を取り扱う際には、高性能な防護具の着用が義務づけられ、そのための教育や訓練も強化されました。結果として、この施行令の改正は、アスベストによる健康被害を減少させるための重要な一歩となったのです。

平成18年(2006年)|0.1重量%を超える石綿含有製品を使用禁止(一部、猶予措置あり)

平成18年、ついに日本でも0.1重量%を超える石綿含有製品の使用が禁止されました。これはアスベストの危険性が広く認識される中で、重要な一歩となったのです。この規制により、建物内での石綿露出リスクを大幅に減少させることができました。例えば、古いビルや学校の断熱材、屋根のシーリング材に含まれていたアスベストは、徐々に取り除かれ、より安全な材料に置き換えられるようになりました。とはいえ、一部の製品には猶予措置が設けられたため、完全にアスベストを排除するまでには時間がかかることもありました。それでも、この規制は健康被害を防ぐための大きな進展を示していました。

平成24年(2012年)|0.1重量%を超える石綿含有製品使用禁止の猶予措置撤廃

2012年には、0.1重量%を超える石綿含有製品の使用禁止に伴う猶予措置が撤廃されました。これは、健康被害が深刻化する中でより厳しい規制が求められた結果です。例えば、建築現場や製造業などで使用されていた石綿含有製品が完全に禁止されることで、作業員や一般市民の健康リスクが大幅に低減されることを期待されていました。実際に、この規制強化により多くの企業が石綿代替材料の導入を進め、職場環境や製品の安全性が向上したとされています。これにより、石綿による疾病のリスクが減少し、多くの方々が安心して生活できるようになりました。

5. 日本における石綿関連年表

日本でのアスベストに関する規制や対策の歴史を振り返ってみましょう。1971年に『特定化学物質等障害予防規則』(特化則)が制定され、これが日本における初めてのアスベスト規制の一歩でした。翌年には『労働安全衛生法』が制定され、この法によりアスベストの取り扱い時の労働者保護が強化されました。その後もさまざまな改正が進み、1995年には『安全衛生施行令』や『特化則』などが改正され、法整備が進みます。2004年と2006年にも改正が行われ、2006年には0.1重量%を超える石綿含有製品の使用が禁止されました。この禁止措置に対し、一部の製品には猶予が与えられましたが、2012年にはその猶予措置も撤廃されました。これらの法整備により、日本におけるアスベスト被害の予防が停滞することなく進められました。

日本の石綿関連年表(福岡地判平成26年11月7日の記載を参照)

日本におけるアスベストの歴史を振り返ると、多くの重要な出来事が浮かび上がります。まず、1887年頃にアスベストの輸入が始まったことで、日本でも広く使用されるようになりました。しかし、その危険性が明らかになるのは時間がかかりました。1971年には「特定化学物質等障害予防規則」が制定され、ようやく規制が始まりました。その後、1972年には「労働安全衛生法」が成立し、さらに厳しい基準が設けられるようになりました。多くの改正や新法が導入された中でも、1995年と2004年の改正は特に重要です。これらの改正により、アスベストの使用が段階的に禁止される方向へ進みました。最後に、2012年にはアスベスト含有製品の使用が完全に禁止されました。これらの施策により、安全性が格段に向上したのです。

6. アスベストが原因の疾病を発症した場合の対処法

アスベストが原因で疾病を発症した場合、いくつかの対処法があります。まず、医師の診断を受けることが大切です。例えば、胸の痛みや息切れなどの症状が現れている場合、専門の呼吸器科を受診することが推奨されます。次に、公的な支援を受けることができます。日本では、アスベスト関連の疾病について、労災保険や公害健康被害補償制度を利用できる場合があります。家族や専門家に相談して書類を整えるとよいでしょう。そして、日常生活でも健康管理に努めましょう。規則正しい生活や適度な運動、栄養バランスの取れた食事が症状の進行を遅らせる助けになります。症状が重い場合は、ホスピスや在宅医療の支援を検討するのも一つの手です。

アスベスト被害を受けた場合の法的対処法

もしアスベストによる健康被害を受けた場合、まずは速やかに医師の診断を受けることが大切です。アスベストによる健康被害は専門的な検査が必要となることがありますので、経験豊富な医師のもとで適切に対応しましょう。診断書をもらったら、次に考えるべきは法的な対処法です。

具体的には、被害者は労働基準監督署に労災申請を行うことが重要です。例えば、職場でアスベストを吸引した結果、病気を発症した場合、労災保険から補償を受けることができます。また、企業に対する損害賠償請求も考慮すべきです。多くのケースでは、専門の弁護士に相談することが有効です。被害者支援団体への相談も一つの手段となります。

これらの手続きを行うことで、健康被害だけでなく、経済的な負担も軽減される可能性があります。一人で悩まず、専門家や支援団体と連携して対処することが、早期解決への鍵となります。

医療機関での診断と治療方法

アスベストによる健康被害が疑われる場合、医療機関での診断が重要です。診断の流れとしては、まず問診を行い、過去の職業や作業環境などについて詳しく確認します。例えば、建設業や工場での作業経験がある方はリスクが高いと考えられます。その後、胸部のX線撮影やCTスキャンなどの画像検査を実施します。これにより肺の異常が確認され、必要に応じて肺機能検査や生検などの追加検査が行われます。

治療方法としては、乳腺炎や中皮腫などアスベスト関連疾患の種類や進行度によって異なります。病気が初期段階であれば、薬物療法や定期的な検査を通じて症状の進行を遅らせることができます。進行した場合には外科手術や放射線治療、化学療法などが行われます。患者一人一人の状態に応じた最適な治療が提供されることが大切です。

7. 近年の被害状況について

アスベストに関連した被害は、ここ数年で明確に増加しています。特に肺がんや中皮腫といった病気が注目されていますが、これらはアスベストの微細な繊維を吸い込むことで発症することが多いです。例えば、2000年代には、多くの労働者がアスベスト製品の製造や取り扱いで曝露されたことが報告されました。また、事業所や家庭のリノベーション時にも、アスベストが使われていた建材が飛散し、一般市民が被害を受けるケースが増えています。最近では、古い学校や公共施設の改修工事中にアスベストが見つかることがあり、保護者や地域住民の不安が高まっています。このように、アスベストの影響は一部の職業従事者だけでなく、一般市民にも広がっているのです。

被害者数の推移

アスベストによる被害者数は年々増加しています。一例を挙げると、環境省の報告によると、石綿(アスベスト)による健康被害が認知され始めた1970年代以降、被害者数は急速に増加しています。特に中皮腫や石綿肺、肺がんなどの疾病で命を落とす人が多くなっています。たとえば、2000年には中皮腫で亡くなった人の数が約500人でしたが、2010年にはその数がほぼ倍増し、約1000人に達しています。そして、2019年のデータでは中皮腫による死亡者数はさらに増え、年間約1500人に上るとのことです。このような厳しい状況を背景に、アスベスト曝露の影響を受けた人々への支援や早期発見・早期治療がますます重要になっています。

被害者支援の現状と課題

アスベスト被害者への支援は、一部の地方自治体やNPO団体が中心となって行われており、医療費の補助やカウンセリングサービスを提供しています。例えば、アスベスト疾患患者のために特設クリニックが設立される地域もあります。しかしながら、支援が十分であるとは言えない状況です。一つの課題として、被害者の多い地域と少ない地域での支援の差があります。また、被害申請の手続きが複雑で、速やかに支援を受けられないケースも多いです。被害者が高齢化していることから、速やかな支援が求められています。支援の拡充と、手続きの簡素化が今後の課題です。

この記事のまとめ

この記事では、アスベストの歴史、危険性、使用場所、規制の変遷について紹介しました。
アスベストは旧くから利用され、特に日本では1970〜1990年代に使用がピークに達しました。
その後クボタ・ショックなどの影響で問題が顕在化し、多くの規制が制定されました。
アスベストが原因で発症する疾病やその対処法、法律的な対応についても詳細に説明しました。
また、近年の被害状況と支援の課題にも触れました。
この記事を通じてアスベストの危険性をしっかりと理解し、健康被害から自身と家族を守るための知識を得ていただければ幸いです。

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