アスベストの危険性をご存じですか?

はじめに
解体工事は、家を建て替えるにあたり不可欠な作業となります。しかし、古い建物には、かつて広く使用されていたアスベストが含まれている可能性があり、十分な注意が必要です。アスベストは、優れた耐熱性や断熱性から建築材料を主として高い評価を受けていましたが、その繊維が人体に深刻な影響を及ぼすことが判明しました。そのため、アスベストの製造や使用は全面的に規制され、解体工事の際には、適切な対策を講ずる法律も施行されました。本ブログでは、アスベストの危険性と解体工事における具体的な対策について詳しく解説します。

アスベストの危険性

アスベストは、その優れた特性から過去に「奇跡の鉱物」と呼ばれていましたが、実際には人体に甚大な被害をもたらす危険な物質だという事が判明し、今では製造や使用が一切禁止されています。

吹付アスベスト

アスベストの健康被害

アスベストの細い繊維を吸引すると、肺がんや中皮腫などの重篤な疾患を引き起こす可能性があります。症状が現れるまでに長い潜伏期間があるケースや、時には数年で発症してしまう傷病もあるので、作業時の適切な防護対策が絶対不可欠なのです。
アスベストの繊維は非常に細かく、肺の奥深くまで到達します。繊維は体内に蓄積され、炎症を引き起こして組織を傷つけます。この慢性的な炎症が、がんや呼吸器疾患の原因となるのです。アスベストによる健康被害は、一度発症すると治療が難しく、予後も非常に厳しいものとなります。

アスベストの過去の利用状況

アスベストは、耐熱性、断熱性、遮音性に優れていたため、建築物の吹付け材や耐火被覆材、保温材などに幅広く利用されてきました。特に1960年代から1990年代にかけて、多くの建築物にアスベストが使用されていました。
当時、アスベストの健康被害はまだ広く知られておらず、安価で汎用性の高い建材として重宝されていました。しかし、徐々にアスベストの危険性が明らかになり、1990年代以降は製造や使用が規制されるようになりました。そのため、現在でも多くの老朽化した建築物にアスベストが含まれている可能性があるのです。

アスベスト含有建材

アスベストの規制

アスベストの製造や使用は、現在大気汚染防止法や労働安全衛生法などで厳しく規制されています。また、解体工事の際の飛散防止対策についても、法令で詳細な手順が定められています。
これらの法令を遵守しないと、高額な罰金刑や行政処分を受ける可能性があります。建設業者は最新の法令を常に把握し、適切な対応を取る必要があります。

解体工事におけるアスベスト対策

アスベストを含む建材を使用した建築物の解体工事では、法令に基づいた厳重な対策が義務付けられています。適切な手順を踏まずに工事を行うと、作業員や周辺住民の健康被害につながる可能性があります。

事前調査の実施

解体工事に先立ち、建築物にアスベストが含まれているか事前調査を行うことが義務付けられています。事前調査は、建物の図面や設計書類、現地での目視調査や分析などにより行われます。調査は、特定の資格を持つ専門家が実施する必要があります。
事前調査の結果は、作業現場に掲示することが求められています。特に一定規模以上の工事では、調査結果を報告する義務があります。

調査

作業レベルに応じた対策

解体工事におけるアスベストのレベルは、1から3に分類されています。レベルが高いほど、より厳しい対策が求められます。

レベル1

吹付けアスベストの除去 全面養生・負圧設備の設置・セキュリティルーム設置・浮遊濃度測定・高性能マスクの着用や防護服・HEPAフィルター内蔵吸引機使用・立入禁止など。

レベル2

アスベスト含有建材の切断・破砕 施工範囲の隔離、集じん装置の設置・立入禁止など。

レベル3

アスベスト含有建材の取り外し 保護具の着用、湿潤化、立入り制限など。

このように作業レベルに応じて、適切な飛散防止対策を講じる必要があります。これらの対策を怠ると、法令違反となり、罰則が科される可能性があります。

アスベスト梱包

届出と周辺環境への配慮

解体工事に先立ち、大気汚染防止法や労働安全衛生法に基づく各種届出を行わなければなりません。一定規模以上の工事では、工事計画や作業方法などを記した届出が必要です。
また、解体工事の実施に際しては、近隣住民への挨拶や工事の周知、アスベスト使用状況の調査結果の掲示、養生シートの設置などの周辺環境への配慮が求められます。適切な届出と周辺対策を怠ると、行政処分や損害賠償請求のリスクがあります。

除去・処理の手順

アスベストを含む建築物の解体では、アスベストの除去と適切な処理が不可欠です。

建物内部の内装解体

まず、建物内部の内装材を撤去していきます。この作業の際にも、アスベストの飛散に十分注意する必要があります。
内装材の撤去後、慎重にアスベスト含有建材の除去作業に入ります。この作業は、作業レベルに応じた対策を講じながら行われます。除去したアスベストは、飛散しないよう2重梱包し、適切な処理施設に運ばれます。

本体構造物の解体

建物内部のアスベストを除去した後は、屋根、梁、柱、外壁などの本体構造物の解体作業に移ります。この際も、残存するアスベストの飛散に細心の注意を払う必要があります。
解体した構造物は、手作業を主とした分別を施し、適正に処理されます。アスベストを含む建材はフレコンバッグを2重にして梱包し、密閉された状態で適切に運搬処理されなければなりません。

アスベスト廃棄物の処理

除去したアスベストやアスベスト含有廃棄物は、法令に基づき適切な処理が義務付けられています。処理の際には、運搬車両への密閉搭載や、マニフェストの交付など、細かな手順を踏む必要があります。廃棄物の処理は、許可を受けた処理施設でのみ行うことができます。不適切な処理を行うと、環境汚染や健康被害につながるリスクがあります。

処分場

補助金制度の活用

アスベスト除去工事には多額の費用がかかることが課題となっています。しかし、国や自治体によって、補助金制度が設けられている場合がありますので、居住する自治体などに相談してみるのも良いかも知れません。

国の補助金制度

国土交通省が所管するアスベスト除去対策補助事業では、建築物の除去工事に対して費用の一部が補助されます。補助対象となるのは、自治体や独立行政法人、学校法人などが実施する工事です。
補助金の交付には、一定の要件を満たす必要があり、補助率は、建築物の用途や規模によって異なり、最大で除去費用の2/3が補助される場合もあります。

補助金

自治体の補助金制度

国の補助金制度に加え、各自治体でも独自の補助金制度が設けられている場合があります。補助対象や補助率は自治体ごとに異なりますが、調査費用や除去費用の一部が補助される傾向にあります。
自治体の補助金制度を活用することで、解体工事の費用負担を軽減できる可能性があります。

専門業者の選定

アスベスト含有建築物の解体工事は、高度な知識と技術が要求されます。そのため、適切な資格と実績を持つ専門業者に依頼することが確実であり重要な事です。

資格と実績の確認

アスベスト除去工事を行う業者は、法令で定められた資格を保有している必要があります。主な資格としては、次のようなものがあります。

・特定建築物石綿含有建材調査者
・一般建築物石綿含有建材調査者
・石綿作業主任者
・石綿取扱作業従事者

これらの資格を持つ専門家を擁し、豊富な実績があることが望ましいでしょう。実績のない業者に依頼すると、作業ミスによる健康被害や法令違反のリスクが高くなります。

見積もりの比較検討

解体工事の費用は、業者によって大きく異なる場合があります。そのため、複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することをおすすめします。
見積もりの際には、作業手順や使用する資材、作業員の経験・資格なども確認しましょう。単に安価というだけでなく、適切な品質が保証される業者を選ぶことが非常に重要です。

まとめ

アスベストを含む建築物の解体工事は、適切な手順を踏まずに行うと、作業員や周辺住民の健康被害につながるリスクがあります。事前調査の実施、作業レベルに応じた飛散防止対策、法令に基づく届出と処理の徹底が不可欠です。また、補助金制度の活用や専門業者の選定にも留意が必要です。
アスベストの危険性は、決して軽視できるものではありません。建築物の解体工事に際しては、関係法令を熟知し、適切な対策を講じることが求められます。作業の安全性を確保するとともに、環境保全にも十分に配慮した対応が重要となります。

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